こんな経験ありませんか??
今の流れでお客様からの電話を取ってしまうようでしたら、その段階でクレーム対応は失敗する可能性が高くなります。
クレーム発生時に、どのように解決するか、どのようにして再来店につなげるか。
クレームはお客様来店頻度を上げる=売上を伸ばすチャンスです。
店長がしっかりしなければ、従業員も不安になります。
今回はクレーム対応のテクニックをお伝えします。
基本は清聴
よくある手法の中で、
- ご指摘をオウム返しする
- そんなことがあったのですか!?と一緒に驚く。
- どのように改善するか、お客様と一緒に悩む
といったものがあります。
ひたすら、語尾を取り「なるほど、味が濃かったんですね」
と同調する。
「従業員が舌打ちしたんだよ」
「従業員が舌打ちしたんですか!?そんな…。それはまことに申し訳ございません」
「外国人従業員に日本語が通じなくて」
「それは申し訳ございませんでした。確かにかねてよりご指摘いただいておりまして我々もどのように指導していけばいいか悩んでいる次第です…」
そういった対処方法を頭に入れつつ、素直にお客様に我々も指導すべき点は改善し売上につなげたい、お客様にとって良い店にしたいという気持ちをご理解頂くのがベストです。
真っ先に矢面に立つな
最初のトークでも店長は真っ先には電話に出ていません。
しかし、内容がわからないまま出た電話では、宴会の予約なのか、忘れ物の問い合わせなのか、営業時間の問い合わせなのかわからないまま話が進んでしまいます。
店長の仕事は店舗の責任者として、お客様に対応することです。
状況もわからないまま電話に出てしまって、もし「従業員から何も聞いていないのか?」と言われてしまったときは、何も言えないまま「上の人間を出せ」と言われてしまうのが容易に想像できます。
クレーム発生時には、お客様は話が分かる人間を探している。
クレームを出すお客様が求めていることは
- 話しがわかる人に共感してほしい
- 次回行く時までに改善してほしい
- 今すぐ対処してほしい
- 顧客のニーズを理解してほしい
こういったところです。
その中でも、常に店長はどのような対応をすべきか冷静に判断する必要があります。
仮にすぐに電話に出て、対応方法が見つかるか、お客様の怒りの矛先がどこに向いているのかを判断できるでしょうか?
日ごろから指導しておくべきですが、声掛けも必要です。
話が分かる人に共感してほしい
おそらく、今回のケースではお客様は商品に瑕疵(不具合)があったが、「今すぐどうにかして欲しい」ではなく、「今後気を付けてほしい」と言いたかったのだと思います。
確かに、従業員の対応やお話したことには間違いはないと思います。
しかし、お客様が本当に求めていることを理解していなければ、共感も出来ません。
おそらく、電話に出たのが店長であったとしても同じことが起こります。
今すぐ対処してほしい
そのあと、レジに並んだお客様は、こんなことをおっしゃいます。
それを聞いたらぞっとします。
さっきまで、大丈夫と言っていたのに…。
おそらくこのお客様は、従業員に気を使い途中で「大丈夫」と仰ったのでしょうけれども、本当はこころのうちではすぐに対応してほしかったのでしょう。
状況を理解した店長の出番です
電話にしても、対面にしても、店長はすでに状況を理解しています。
次から気を付けて、と共感してほしいのか。
もしくは、大丈夫と言っておきながら本当はすぐに対応して欲しかったのか。
わかっていながらも、次の流れでお客様の要望を聞きます。
お客様、いかがいたしましたか?
その問いに、おそらくお客様は今までたまっていた不満を洗いざらいお話ししてくれるでしょう。
すでにお客様の標的は対応した従業員です。
店長は清聴していればよいのです。
一般的に言われる、聞くを8割、話すを2割を徹底し怒りの矛先を聞きます。
今、店長に求められている言葉は唯一これです。
「この度はご不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございません。従業員指導し再発防止に努めます」
お客様も店長に非があるとは思っていません。
起こってしまったことに対して怒りを覚えているのです。
再発防止に努める約束をし、店長の対応がよければ、また来店頂けるでしょう。
問題は、そうならなかった場合です。
本題:激昂したお客様をなだめる
過度な対応は禁物です。
これに応えたところで、お客様は何も納得しません。
むしろ、料金を払う必要なんかないと、思い込んでいるお客様に同調し、
多少の不手際があれば、無償で提供する
という実績を作ってしまったにほかなりません。
以降、何か些細なことがあれば料金を取らない店だという宣言をしているも同然です。
お客様の要望に応える=期待通り。
期待通りの飲食店であることは当たり前のことです。
しかし、今回の期待は、本来我々が予見している期待ではございません。
お客様の要望と相反することをしろ
お客様の期待は、次回から対応してくれればいいという寛大なものです。
そんなお客様に対しては、お金で解決すると思われない程度の値引きや、返金をしてもいいでしょう。
いったんは申し出てもお客様からお断りがあれば引き下がりお礼を述べて終了でしょう。
限定的に謝罪をし、要求には応じない構えが必要でしょう。
仮に応じたとしても、応じなかったにしてもお客様の来店頻度は変わりません。

応じても応じなくても、二度とこなくなるか、また来るかのどちらかです。