クレーム対応

店で腹を壊した!保健所に言ってやる!

飲食店では、食べるものを扱っている以上、お客様から有症苦情を受けることもあるのではないでしょうか。

つまり、「店で食事をしたら腹を壊した」という内容です。

 

チェーン店では会社の存亡にもかかわりますし、現に食中毒によって撤退していった飲食店も数多くあります。

 

日ごろ、しっかりとした知識を備え、予防することが店長としての務めです。

 

実は、行政処分というのは非常に軽いと私は考えております。

それ以上に、社会的な批判の方が多く、名前が知れてるがゆえに、撤退へと追い込まれます。

そして、時には人の命を左右することになるんだという認識を常に持っていなければなりません。

 

そんな中、指針に沿って運営している際に発生する、有症苦情とその対応について今回は解説していこうと思います。

飲食店における食中毒の疑いは、まずは報収集

有症クレーム発生時にはまずは徹底的に情報収集

  • お客様の来店はいつか
  • お召し上がりになったメニューは何か
  • どのような症状が現れたか
  • 店舗に起因するものなのか

上記の点を抑えしっかりお客様のお話を聞きます。

そのうえで起こりうる、食中毒と照らし合わせます。

まずは食中毒に対しての知識がないといけません。

 

まずは一般的にどのような食中毒があるのかの知識をつけてみましょう。

 

サルモネラ属菌食中毒

過熱に弱く、十分な加熱で防ぐことが出来る

原因は生卵、とろろ汁、洋菓子、食肉からの発生が多い

主な症状

大体10時間~24時間で発病するが、2~3日で発病することもある

症状は下痢、腹痛、嘔吐など。

 

カンピロバクター食中毒

過熱に弱く、十分な加熱で防ぐことが出来る

原因は鶏肉に多く、生食での発生が多い

主な症状

2~5日で発病することもある

症状は下痢、腹痛、発熱など。

 

腸炎ビブリオ食中毒

過熱に弱く、十分な加熱で防ぐことが出来る。また、3%の塩水でよく増殖する。

原因はアジ、イカ、タコの近海産の魚介類からの発生が多い

主な症状

大体10時間~24時間で発病する。

症状は激しい上部痛や水様性下痢など。

 

ウェルシュ菌食中毒

酸素を嫌う菌で、耐熱性に優れている(100℃で1~6時間の過熱に耐えられる)

20℃以下の冷蔵で増殖が抑えられる。

 

原因は肉、魚介、野菜などの煮物で前日に調理したものからの発生が多い

主な症状

8時間~20時間で発病するが、通常12時間程度で発生する。

症状は下痢、腹痛などが多く、吐き気を伴うことは少ない。

ブドウ球菌

過熱に弱くいが、過熱によっても毒素は無毒化されない。

原因は人間の化膿巣や鼻腔内に生息している。よって直接手で触れる、おにぎりや寿司などからの発生が多い。

主な症状

1時間~5時間で発病するし、3時間程度での発症が多い。

症状は激しい嘔吐などがあり、下痢をすることもあるが発熱はほぼない。

 

ボツリヌス菌食中毒

菌事態に害はないが、毒素は強い。毒素は過熱に弱く、十分な加熱で防ぐことが出来る

原因は缶詰やソーセージなどの中に混入した菌が減菌処理に耐えて発生することが多い

主な症状

大体12時間~36時間で発病。

症状は頭痛、めまい、吐き気など。

 

幼児ボツリヌス症があり、はちみつをがを原因とすることがおおい。

実は、乳児にはちみつを食べさせてはいけないというのは、この菌の対策です。

ノロウイルス

過熱に弱く、十分な加熱で防ぐことが出来る

原因は生ガキからの発生が多い

主な症状

24時間~48時間で発病する。

症状は下痢、腹痛、嘔吐、発熱、頭痛、のどの痛みなど。

各種自然毒

ふぐ毒 テトロドキシン 30分~3時間で発症し、死に至る

ジャガイモ ソラニン 数時間で腹痛、めまい、眠気など

カビ アフラトキシン 発がん性が高く、嘔吐、下痢、腹痛、知覚異常などがある

 

ざっと上げてみましたが、発生したときに食べていたもの、どのタイミングで発生したのかを十分に抑えておく必要があります。

クレームとなった場合はどうすればいいのか

 

まずは病院に行ったのかどうかを聞いてください。

お客様の症状を伺い、身体の気を使い、「病院に行かれることをおすすめします」とご案内しましょう。

 

仮にここで、「治療費を出してくれるのか」との問い合わせになった場合は、

「弊社との因果関係が明確になれば、対応いたします」と答えましょう。

 

当然、店での食中毒であれば対応する必要がございますし、それ以前に社会的な問題になって対応せざるを得ないでしょう。

しかし、店に非がないのであればはっきり言って無関係の内容となってしまいます。

私は経験上、ほとんどがお客様の勘違い。

店に起因するではなったです。

しかし、決めてかかるのは非常に危険です。ありとあらゆる可能性を想定しましょう。

医者が店のせいだと言っていた

医者によってよっては、安易に診察の際に「昨日食べた〇〇かもねー」などという可能性もあります。

お客様からそのような言葉があった際には、

「かしこまりました、食中毒であれば病院から保健所への通告義務もあるため、いったん私から保健所に問い合わせます」

とご説明しましょう。

まず、本当に食中毒だと診断されている場合は、保健所からの連絡が来るでしょう。

 

私自身経験がありますが、お店で食事をしたお客様が食中毒の疑いがあると病院から保健所への通報がありました。

店では、検便の記録や当日の食数を報告しましたが、ほかのお客様で該当の症状はなく、他の飲食店の仕出し弁当の検食からそれと疑わしい菌が検出された、との保健所からの連絡でとどまりました。

結果、他の飲食店でもほかのお客様からの申し出はなく、食中毒ではないとの断定がされました。

 

詳細を聞いたら保健所に電話する

 

お客様からの一通りの内容を聞いたら、今後の説明をします。

 

まずはいち早い回復をお祈りしております。

店舗からも保健所に通報しますので、お客様からもお申し出を保健所にお伝えください。

今後の調査で何かあれば保健所からの連絡がいくと思われます。

すぐにお力になれずに申し訳ございません。

 

そのようにご説明してください。

 

実は、これ以上お客様とお話をしても解決には至りません。

お客様は店が悪いと思っている。

店長は、起こってしまったかもしれない可能性を否定できない

調査をすることはできれど、現段階で断定に至り、賠償する話にはなりません。

ただ、お客様が求めていることは、店が悪いのだから対応をしろ!ということです。

 

 

当然、店長も管轄の保健所に電話をしましょう。

お客様からのお申し出を伝えると、今後の対応をしっかり教えてくれます。

 

食中毒が起きた場合、軽い症状であっても保健所に知らせ、医師の診察を受けさせなければならない。

食中毒発生時には24時間以内に保健所に届け出をする。

患者を診察した医師は、保健所に届け出る義務がある。

従事者は保健所の食品衛生監視員の調査に積極的に協力しなくてはならない。

食中毒は恐ろしく、会社を揺るがす

食中毒発生は、食を扱う以上常に身近な存在です。

従事者としても、常に気を配らなければならず、知識を身につけなければいけない内容です。

 

店長であれば、食品衛生責任者講習や調理師免許の取得などで知識を得ているとは思います。

 

常日頃から危機管理をしましょう。

 

また、電話などで入っ一方に対しては真摯に対応するべき内容です。

 

しかし、食中毒であると、お客様からの有症苦情があった場合、それが本当に事実であるかどうかを見定めなければなりません。

 

判断するのは誰でしょう?

 

店長ではありません。

 

医師、保健所が判断致します。

その点をしっかりお客様に伝え、保健所に窓口になってもらうのがよいでしょう。

私自身、少なくとも年に2度はそのような連絡を受けておりますが今まで事実であった経験はございません。

一瞬焦ってしまうかもしれませんが、適切な対応で、回避できるトラブルは多いでしょう。