クレーム対応

「もう来ないでください」はきっぱり言いましょう

飲食店を運営していると、二度と来てほしくないお客様はいますよね。

むしろ、もうすでにお客様ではないかもしれない…。

 

そんな人をどのように対応するか、経験談をもとにお話しさせていただこうと思います。

 

異常な要求

過去にこのようなことを従業員から言われたことがあります。

 

従業員
従業員
実は最近朝来る常連さんで、異常に怒鳴るお客さんがいるんです。
店長
店長
どれぐらいの頻度で来てくれるお客さんなの?

 

従業員
従業員
週2回くらいだと思います。
店長
店長
どんなことで怒鳴るの?

 

従業員
従業員
唐揚げ定食がしょっぱいとか、態度が悪いとか…。
店長
店長
唐揚げ定食の仕込みのタレはいつも同じものを使っているからその日だけ濃いなんてないし、キミの接客態度は決して悪いとは思えないけど。
従業員
従業員
最終的には大声を出して、帰っていくんです。
店長
店長
返金等の対応はどうしてるの?
従業員
従業員
言われてないから何もしてませんが、こちらから積極的にするべきですか?

 

こんなケースはどのように対応するべきでしょう。

 

週に数回来店してくれるお客様で、毎回数百円の商品を購入してくれています。

経営的観点から行けば、ほおっておけばひたすら利益を出してくれると考えることもできます。

 

 

私の出した決断

 

店長
店長
わかった、次来た時は私が二度とこないよう言っておくよ
従業員
従業員
ありがとうございます!

非常に簡単な話ですが、お客様はお客様です。

しかし、大声を出すというのは異常な状況です。

 

例えば、お客様の大事なモノを従業員の不手際で壊してしまった際に激昂されるのは、私も人間なのでわかります。

今回のケースはどうでしょう?

お客様には店選ぶ事ができる

数ある店から私たちの店を選んでくださったのはありがたいことですが、毎回接客が悪いことや味付けが濃いことをわかっているのであれば、他の店を選べばいい話です。

むしろ、なぜそんな不満がありながら店に来ているのかが疑問です。

場合によっては、改善する必要もあるでしょう。

ただ、他のお客様のニーズが濃い味付けであるのであれば、それは好き嫌いの問題です。

 

従業員の接客態度が気に入らないのであれば、もっと接客のいい店に行けばいい話なのです。

お店もお客様を選ぶ事ができる

これは意外な話かもしれません。

実は、店舗もお客様を選ぶ事ができます。

 

お客様を選ぶ店の例

  • 会員制のクラブ
  • 一見様お断りの料亭
  • ドレスコードの指定
  • 犬を連れての来店禁止

これらはそぐわないお客様を排除している典型的な例です。

 

誰が、それを決めるのでしょう??

 

それは店長です。

厳密にいうと、施設管理権を持った人間になります。

土地の所有者である会社、オーナーが持っている権利ですが、店長として管理を任されている以上、権利委託されていると考えられるかと思います。

施設管理権とは

施設とは建造物、土地の事

管理権とは施設の治安を保持する諸権限

 

結果、私がした対応

お客様には丁重に、お客様の要望にはこれ以上対応できない旨をお話ししました。

今後、二度と店舗に立ち入らないよう宣言しお引き取り頂こうと思いました。

 

当然、お客様は怒鳴り憤慨されていたため、110番通報し警察対応依頼しました。

 

  • 二度と店舗に来ないでほしい
  • 今すぐ店舗を出てほしい
  • 今後来た際は、すぐに110番通報する

上記を伝え、その日はお引き取り頂きました。

 

それ以降、来店することはなく、万が一来た際には110番通報し、退店要求するつもりです。

 

これにより、ESが向上するだけでなく、それを見ている周りのお客様も不快な思いをしなくて済むようになりました。

 

何をもって利益に結び付くお客様と判断するかは難しいですが、今回のケースではより良い店舗環境がお客様にも従業員にもできたと感じております。

 

来てほしくないお客様にははっきり来てほしくないといいましょう。

 

お出入り禁止の注意点

 

店でお客様を選ぶ事ができるとは言いましたが、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

 

  • 人種
  • 国籍
  • 性別
  • 障害
  • 宗教
  • 容姿

 

ごく一部ですが、これを理由にした出入り禁止はただの差別です。

接客ができないからという理由で、外国人お断りにするのであれば、日本語ができる方と国籍人種に左右されない条件になりますし、そもそも現代においてグローバルな環境で利益を出す仕組みを作るべきです。

我々のお店に嫌がらせ目的で来ているお客様への対応と、我々が接客出来ないと感じているお客様は別にとらえるべきです。

私はどこのチェーンでもハラールフードが食べられるようなグローバルな飲食業界になることを切に願っております。